あらゆる印刷物は出版された時点ですでに最新の情報ではなく,
それ故に印刷業界は常に新しいコンテンツを有料で発信できていたわけですが,
経過報告が記事になり得るのは新聞のような情報源に限定されます.
生物の分類は顕微鏡などの機器の発展にともなって段階的に進歩したと言われます.
ぼくはインターネットの普及もそれに一役買っていると思うのです.世界中の情報を集約,
整理されたデータベースに,誰でもアクセスできるようになったのは,そんな一面を表しています.
日本周辺の生物を扱った図鑑類には新種/新記録種の追加や分類の変更などに伴った増版が存在しています.
ただでさえ高価で場所ふさぎなうえ,情報の大半は過去の版と重複しているのですから,
この流れを助長することは歓迎できません.生物の観察者の多くは小規模の企業の一員なので,
いつまで経っても底上げができないことになります.
かと思えば,新日本動物図鑑のように復刻されるケースもあり,分類体系は過去のものであっても,
その情報が有益であると判断されることもあると思います.
版を重ねると,特定のものが入手困難になりかねません.
生物の分類は今後もゆらぎの中で付与されたベクトルへ進み続けます. ぼくのサイトが目指すのは新世代の図鑑です.
とはいうものの.
部分的な記述の引用はできても,図版類を載せることはできませんしねぇ orz
出典の著作権保護の観点から記述を避けている項目もあります
(一部の同業者から「やまだのサイトは役に立たない」と言われる所以です ^^;).